コロナ禍で落ち込んだ観光需要の復活を受け、夜間の騒音やごみの放置など、かつて相次いだ民泊に関する苦情が再び増えてきた。民泊が多い大阪市では、地域との調和を図りながら宿泊客を呼び込もうと、関係者が知恵を絞っている。
「早朝や夜間、民泊利用者の話し声やスーツケースを引く音がうるさい」
「民泊に苦情窓口の表示がなく、管理人に連絡ができない」
「指定の場所以外にごみが捨てられている」
民泊対応を担う大阪市保健所には今年度、そんな苦情が寄せられた。担当者が管理人に連絡するなどして、改善を促している。
市によると、コロナ禍が本格化する直前の2019年度は、民泊に関する苦情が521件あった。コロナ禍となった20年度は133件、21年度は102件、22年度は121件。今年度は9月末時点で98件で、単純計算すれば年200件近くに達する見込みだ。
今年度の内訳で最も多いのは、騒音に関する苦情で34件。ごみ(32件)、管理人への連絡先の非表示(24件)、火災の心配(12件)が続く。19~22年度も騒音とごみへの苦情が目立っており、傾向は変わらない。
記事の後半では、民泊トラブルを防ぐ取り組みや「ヤミ民泊」の現状などを報告します。
元々大阪市には、他の自治体より民泊が多い。
民泊は18年に施行された住…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル